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スマート農業の実装に向けた農地整備シンポジウム」開催
2019-06-25
 6月20日(木),北海道大学クラーク会館講堂において標記シンポジウムが開催されました。定員300人の会場は立ち見が出るほどの盛況でした。テーマはスマート農業に対応した農地整備で,わかりやすく言うとロボットトラクタなどの自動走行機械の能力が十分に発揮されるように圃場を大区画化したり,枕地をなくして農道で旋回できるようにしたり,法面をロボット草刈機が走りやすい形状に整備することを言います。
 冒頭,農林水産省小里副大臣,北海道開発局水島局長から開催趣旨が関係者の情報共有である趣旨の挨拶があり,引き続き中富良野町木佐町長,北大大学院野口教授の基調講演に移りました。
 木佐町長(左下写真)からは富良野盆地地区2,217haに及ぶ国営農地整備事業の結果,たとえば整備前には平均0.3ha46筆の農地が2.2ha6筆となり,大型高能率農機の効率的な運用が可能となり,労働生産性が格段に向上したこと,排水性の改善や地下灌漑可能な汎用農地化によってたまねぎの規格内収量が増大し,収益性が大幅に改善されたこと,これらの総合的な効果により農家所得が増加したこと。これらの直接的な効果に加え,新技術の魅力が後継者に浸透し,農家経営を存続するモチベーションにつながっていることが紹介されました。さらに,やりがいのある農業と効率化によって生じた時間的余裕が人口の定着と整備地区における合計特殊出生率の増大に波及しうることなど熱い口調で説明がありました。
 つづいて北大農学研究院野口教授(右下写真)はスマート農業の実装に有効な基盤に必要な条件として,大区画化・連坦,公道に出ずに圃場間移動可能なこと,用排水の管路化,ターン農道に加え,圃場の外周の侵入検出ケーブル敷設を掲げられたほか,地下水位制御システム,圃場水管理システムの整備,加えて圃場内のブロードバンド環境整備やGNSS基地局の設置が有効とされました。
 これら水田圃場における要件はすでに内閣府SIP(次世代農林水産業造成技術)で可能となったが,畑作や野菜作のスマート化はこれからであり,特にスマート野菜作においては生育モデリングとモニタリング,病害虫発生予察,果実の位置推定など,ドローンによるリモートセンシングとデータの発信蓄積,AIによる管理作業最適化や収穫適期予測,予測収量マップの作成,選択収穫,夜間作業の可能な収穫ロボットの開発が必要と指摘され,現在行っている,カボチャの自動選択収穫ロボット技術をビデオで紹介されました。
木佐町長
野口教授

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